マイクロマウス2018結果報告
全日本制覇!!!!!!
見出し通りです。
クラシックマウス競技にて、やっとのことで優勝を勝ち取りました。
まずここに、Miceの諸先輩方をはじめ、アドバイスをくれた皆様に感謝申し上げます。
2011年にMiceに入部して、8年で到達できました。 数字にすると長いのか短いのかわからないですね。
パラメータ紹介
param | unit | |
---|---|---|
直進速度 | 5.3 | m/s |
加速度 | 22 | m/s2 |
減速度 | 22 | m/s2 |
探索ターン(90) | 1.0 | m/s |
大回りターン(90) | 2.2 | m/s |
180度ターン | 2.05 | m/s |
45度ターン | 2.05 | m/s |
135度ターン | 2.05 | m/s |
v90度ターン | 1.95 | m/s |
2年前のExiaと見比べると、ターンはそんなに変わってないように見えますが、安定性が全く違います。
更に言うと、今年のはこのパラメータで完走しきってます。
実は意外とヤバかった
それは2018年12月1日、午前3時のこと・・・
突如として電源を入れて、そこそこ電流を流すような動作をすると、マイコンのリセットが発生するというマズい状況になりました。
そして電源が入らなくなりました。
ここ数年の感覚では直前でハードをいじっているような機体は大会で成果は残せないと決めつけており、 「これはダメだな。」と思っていました。
そんなときのために用意しておいた
実はここ数年、2台目を作るようにしています。理由は2つ。
- 抵抗値などの電子部品のバリエーションチェックのため
- (ソフト面だが)過去に、本番直前にマウスの開発をしていたPCが全日本大会直前で壊れ、シード選手にも関わらず詰んだ
このことから、2機目の準備とGithubを使ったソースコード管理をしていました。
ただ、足回りだけは、コストがかかるため、1台しか作れないのが実情です。
そして、昨年のアドベントカレンダーで紹介した調整システム。これが無かったら、調整できずに諦めていた。
4時間でパラメータすべてを調整し、試走会に間に合わせた。
勝因は何か
考えている勝因は3つ
【1つ目】迷路との相性が良すぎた
ここ数年は連続ターンなどの険しい経路を出す、長い斜めを用意するなど、安定性、再現性、正確性に重きを置いた迷路が多かったが、今年は、ハードウェアスペックがものを言う迷路にだったことが大きい。
かといって、高速域で姿勢がぶれるマウスが散見されたことから、ターンばかりに集中し、最高速度の調整が十分にできてないのでは?と思いました。
【2つ目】調整システムの存在。
調整した項目の差分はGitで管理しているため、過去のデータから何のパラメータをどうやって調整すればよいのかが明確だった。このことから、4時間という短時間で調整しつくせた。
【3つ目】ハードウェア性能
専門ではないので、特別勉強したわけではないが、今回「不得手・不足の無いもの」を作ろうと思って作った。
「高い部品には、高いなりの理由がある。」今回、MAXONのDCX10Lを使っていたし、特注のアルミフレームも作った。
その結果、今シーズン、アニキから「走りがしっかりしてきた」と言われるようになった。
現に、決勝の動画を見返すとExiaAlterは最短成功時、ただの1度も姿勢を崩していない。加速・加速度に機体がちゃんと耐えているからである。
吸引にしているからといって、安易に軽くしていいわけではない。 そして、吸引するにも非吸引でちゃんと仕上げてきてから吸引を使わないと意味がない。
具体的には、DCマウスならば、非吸引でも直進速度4m/s、全ターン1.2m/sは出せる。そこから先、限界を見てから吸引に挑むべきだと思ってます。 吸引に関する言及はここまでとしますが、理解せずにロマンだけで吸引をしても、「サーキットで非吸引に負ける」なんてことがあり得ます。(というか今年も何件かあった)
反省点。
正直、今シーズンは「やりすぎた」。
今年、勝ちに拘った理由はいくつもあります。
それにしたって「やりすぎた」と思ってます。
だが、目標は達成した。